有馬温泉の歴史(2)有馬温泉を愛された舒明天皇と孝徳天皇

有馬温泉, 温泉おもしろ話

有馬温泉と有馬川、親水公園・太閤橋の桜
有馬温泉の歴史は、神代の昔に始まるのですが、少し時代が降ってもう少し確かな話を歴史上の事実に基づいてしましょう。

「大化の改新ムシ5匹」というゴロで年代を覚えたおなじみ大化の改新は645年ですが、その少し前、第34代舒明天皇(593~641年)は、有馬温泉を深く愛され、たびたび有馬温泉に湯治に出かけられました。

さすがに天皇さまの湯治は、私たちとは桁違いです。
何と86日間の長きにわたり有馬温泉に逗留なされたのです。

日本書紀によれば、舒明3年9月19日から12月13日までとあるので、秋から冬にかけての山々の景色たたずまいが移り行くのをお楽しみになりながら、ゆっくりと温泉をお楽しみになったのであります。



これはあくまでも温泉マニアの私の想像ですが、舒明天皇はおそらくもう少し有馬の温泉をお楽しみになりたかったのかもしれません。
側近の大臣たちにせっつかれて、明日は新年、大事な行事もあることゆえ、やむを得ず都にお帰りになったのでありましょう。

政争につかれた天皇のお心は、有馬の湯につかってかなり癒されたことでありましょう。

ついで、第36代孝徳天皇(596~654年)もまた、有馬温泉を愛され、大化3年10月11日から大晦日までの何と82日間、有馬温泉に滞在されました。
秋10月に有馬に入られて、明日は新年という大晦日になってようやく都にお戻りになったのです。

温泉マニアの私が思うに、舒明天皇と孝徳天皇こそ、温泉好きの天皇さまのナンバー1、ナンバー2でいらっしゃると申し上げられるでしょう。

この両天皇の事跡によって、有馬温泉は、広く世の人々に知られることになりました。

しかし、時の流れとともに、有馬温泉もいつしか人々から忘れ去られてさびれていくことになります。
それを再興したのが、名僧行基でありました。
(行基については、次の記事で述べましょう。)→有馬温泉の歴史(3) 行基による再興