草津温泉を世界に紹介したドイツ人・ベルツ博士

温泉おもしろ話, 草津温泉

「草津よいとこ、一度はおいで・・・」といかにもひなびた風情の民謡で知られる草津温泉でありますが、実はこの温泉、温泉の世界ブランドと言ってよいのです。

明治の時代に、ドイツ人医学者・エルヴィン・フォン・ベルツ博士 が、草津温泉にぞっこん惚れ込んで、世界中に草津温泉を宣伝してくれたのです。

草津温泉を世界に紹介したベルツ博士
草津温泉を世界に紹介したベルツ博士


ベルツ博士いわく、
「草津には優れた温泉のほか、高原のさわやかな空気と美しい山、さらに理想的な飲料水がある。こんな土地がもしヨーロッパにあったらどんなににぎわうだろう。草津温泉こそ、世界無比の高原温泉である」
と草津温泉を絶賛したのです。



このベルツ博士は、東大医学部の前身である東京医学校で26年間、生理病理、内科、婦人科の教壇に立ち、日本医学のために多大な貢献をされました。
また、生理学者という立場から、正しい入浴法についても啓蒙指導を行いました。

また、日本女性と結婚して、日本文化についての研究を行ったことも知られています。

ベルツ博士は、蒙古斑(もうこはん)の研究をしたことでも知られています。江戸時代には幼児のおしりの青いあざは性行時の出血によると考えられていたのですが、ベルツ博士はこれをモンゴロイドの特徴ととらえ、1885年に”Mongolian Spot”を提唱したのです。
それ以後、”Mongolian Spot”を和訳した「蒙古斑」という言葉が使われるようになりました。
ついでに付け加えますと、蒙古斑が乳幼児の臀部に出現することから、特に子供や若者に対して未熟であることを揶揄(やゆ)し、「尻が青い」という表現がなされるのです。

閑話休題(それはさておき)。
ヨーロッパにも温泉は多数あります。

ベルツ博士が、そのヨーロッパの温泉群を差し置いて、草津温泉を世界第1等の優良温泉として世界中に推薦してくれたのです。

草津町ではベルツ博士の恩顧に報いるべく、昭和9年西の河原にベルツ博士の顕彰碑を建立しました。
また、博士の生地であるビーティッヒハイム・ビッシンゲン市と姉妹提携を結んでいます。

肌の色は違っても、裸で温泉に浸かれば皆同じ。
外国人にも大いに喜んでもらえる国際温泉としての名誉を、草津温泉は有しているといえるでしょう。